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強迫性障害がある利用者さんが、夢に向かって卒業しました♪

先月、カラフルの気遣い王子が卒業しました。

一般的な考えとして
「カラフルを卒業する=就職」
なのですが、王子(以下、Aさん)は、就職(※アルバイトはしています)はせずに夢を実現させるために卒業しました。

気遣い王子現る!

一見すると、瞳が切れ長で時代劇に出てくるような顔立ち、しかも背が高い、非の打ち所がないクールな好青年。

「考え方もクールなんだろうな~」と思っていたのですが、
いやはや、人を見た目で判断してはいけないとはこのこと。
見た目とは裏腹に内面は、他の利用者さんのみならず、スタッフへの気遣いにまであふれていて、めちゃくちゃ優しい!!

「こんないい人が石川県にいたの?」と私はびっくりです。

困っている人を見かけたら、すかさず「大丈夫?」「手伝おうか?」と声をかけ、
帰宅時は、同じ方向の利用者さんと一緒に必ず帰っていました。

頼りがいがあって、スタッフの目が行き届かないところをさりげなくカバーしてくれることもありました。

「大丈夫なのかな?」「無理していないのかな?」と心配になるほどでしたが、
彼の本来の性格だったようです。

障害と向き合う

Aさんは、確認強迫の障害があります。
この障害は、確認することを何回もしてしまう障害です。
たとえば、「家の鍵かけたかな?」「ガスの元栓ちゃんと閉めたかな?」と不安から確認することを何回もしてしまうのです。

私は、この障害のつらさが少し分かります。

なぜならば、私も幼い頃、確認行為が止まらなかったことがあるからです。
私の場合は家の鍵でした。
夜中に隣の家に泥棒が入ったことがあり、
それ以降、「自分の家にも入るのではないか?」と心配で
夜中に何度も家の鍵がかかっているかを確かめていました。
鍵がかかっていることを確認して、部屋に戻って布団に入ると
「あれ?閉まってたよね?」と不安になり、また起きて確かめに行く。
半年は続いたと記憶しています。毎日のことだったので、とてもしんどかったです。

しんどいけれども止められないのが、この障害のつらさです。

「本当に障害があるのかな?」と思うほど、Aさんは自然に見えましたが、
時々ひっそりと確認されていることがありました。
カラフルで過ごされている時はいいのですが、家にいる時は確認する回数が多くなるとのことでした。
おそらくですが、自分はみんなに気を遣うことは厭わないけれど、
自分の障害の事でみんなに気を遣わせてはいけないと思っていたのではないだろうか?、
本当は「確認したい!」という衝動に駆られつつも自制して、
自分の障害と戦っていたのではないかなと思います。

Aさんは、カラフルの「障害理解」の授業で、自分の障害について皆の前で発表をしました。
授業を受けるまで、他の利用者さんは「Aさんの障害って何なの?」と知らなかったので、
みんな真剣にAさんの話に耳を傾けていました。
授業後、「そんな障害があるんだ~」とみんな初めて知った様子でした。
この授業をきっかけにして、Aさんの障害のことをみんな理解することが出来ました。

夢の実現に向かって

Aさんは、カラフルに来て
色んな人と接したり、あらゆる物事を考えたりしているうちに、
自分の将来のことや夢のことについて考えるようになったようです。

Aさんの夢は「子供の教育に関する仕事に携わること」だそうです。

現在は学習塾の講師のアルバイトをしており、子供達に勉強を教えています。
アルバイトの様子を尋ねると、
「宿題をしてこない子がいて困っているんですよ~」と話す顔は困っていますが、
イキイキと働いていることが伺えました。

カラフルに来られる前、幼児教育の現場でアルバイトを経験したとのこと。
アルバイトが終了してしばらく経った頃、町でばったり受け持っていた子供さんと会ったそうです。
その子供さんと親御さんがAさんのことを覚えてくれていて、とても嬉しかったとのこと。

夢に向かって挑戦したい!と強く思い、カラフルの卒業を決意されました。

Aさんのように、叶えたい夢があることは素敵なことです。
夢を夢で終わらせることなく、挑戦することに意義があると思います。

私は日々の生活の中で、夢を持つことを忘れていました。
夢があると、人生に輝きが出てくると思うので、私も夢を持ちたいと思います。

気遣いにあふれているAさん、必ずいい先生になれるよ!
私に子供が出来たら是非お世話して欲しい~♪
Aさんが先生なら安心してお任せできます!

 

夢が実現するように応援しています。頑張って!!