テレビで一般女性がパリコレクションのモデルを目指す番組を見ました。
出演している女性は、みんな背が高く、スラットした綺麗な方ばかりでした。
カメラテストやウォーキング等、色んなテストを受け、その中で一人だけパリコレに挑戦できるとういうもの。
番組を見ていて、ひとつ「へぇ~!!」と感心したことがありました。
それは、フランスで極端にやせているモデルの活動を禁止する法律が施行されたということです。
この法律に違反したモデルが所属する事務所に罰金等が科せられたり、モデルの画像を修正して体を細くするなど加工をした時は、その旨を記載しないと罰則があります。
同様の法律がイタリアでもあったり、スペインではマネキンの細さまで規定されているそうです。
世界保健機関(WHO)のガイドラインでは、肥満度を示す体格指数(BMI)が18.5以上25.0未満を標準体重、18.5未満は低体重としています(指数の計算方法はググってみて下さいね)。
フランスの法律やWHOのガイドラインは、モデル達のみならず、幅広い人に対して、誤った減量をすると摂食障害に陥る可能性が高いこと、摂食障害にならないように予防が必要だということが喚起されました。
フランスでは約4万人が拒食症にかかり、そのうち90%が女性とのこと。日本でも摂食障害に悩んでいる女性が多くいると思われます。
みなさんは、1回はダイエットをした経験があるのではないかなと思います。
「最近ちょっと食べ過ぎちゃって、あと3キロはダイエットしなくちゃ!」
とかよく聞きます。
カラフルの利用者さんでも、「あと○キロやせたい!」「痩せたらカッコよくなるはず!」と話す方がいて、カラフルに来られる前や帰宅後にランニングや筋トレに励んでいたりする方もいます。
カラフルはビルの7階にあるのですが、エレベーターを使わずに体力作りのために階段で来られる方もいます!!
私も見習って、7階までいけそうな時は階段を使うようにしています。
登り切った後は、しんどい&爽快で、不思議な感覚になります。
正しい「ダイエット」の意味は?
「ダイエット」の正しい意味は減量する」「痩せる」ことではないのです。
調べてみると、ギリシャ語のdieta(生き方・生活様式)が語源とする説が有力なようです。
諸説ありますが、現在は治療の必要がある人に対しての食事療法・食事制限という意味になるのかなと思います。
どうして人は痩せたがるのでしょうか?
確かに見た目はスッキリしますし、着たいなぁと思う洋服を難なく着ることができます。
体が軽いと、何をするにしても動きやすいのも事実です。
また、スポーツクラブやエステの宣伝で、トレーニング等の前と後の映像を見てしまうと、「やせるとキレイになれる!!」と思ってしまいますよね。
でもあれは、一瞬にしてキレイだと思う体型になるのではなく、ある程度の期間をかけて作られるのです。
日本人は、せっかちですぐに結果を求めたがる人が多いので、短期間での減量を目指してしまいます。
テレビ番組で「これを食べれば痩せる」とか「体に良い」と紹介されると、スーパーの棚からその商品が無くなるように、日本人はとても影響されやすい国民性なのです。
ですので、メディアで賞賛されているとしても「本当にそうなのか?」、「自分の体質に合うのだろうか?」と疑うことが肝心なのではないかと思います。
はて?みんなどうやって体重を落としていくのでしょう?
食事制限?運動?
どちらにしても、急激な減量は体調を崩す事は、よく知られています。
特に女性は生理が来なくなったりして病院を受診する必要が出てきたりします。
減量は慎重に行うことが大切です。
減量が度を過ぎると自分でブレーキをかけることが出来なくなってしまいます。
体重が落ちるたびに、脳が痩せることに快感を覚えてしまい、「食べる事」が「悪い事」に思うようになってしまうこともあります。
また、体重が少しでも増えることに、この世の終わりだと思うほどの恐怖を感じるようになってしまうこともあります。
このような状態になると、「摂食障害」になっている可能性が高いと思われます。
摂食障害を知ろう
摂食障害には、食べることが困難になる「拒食症」、お腹がいっぱいなのに自分でストップをかけることが出来なくて食べ続けてしまう「過食症」、食べ過ぎて太るのが嫌で、無理矢理吐いてしまう「過食嘔吐」があります。
きっかけは主にダイエットですが、日常生活での過度なストレス負荷がきっかけとなることもあります。
また、自分に自信がなかったり、他人と自分を比較してしまうこと、親子関係の軋轢もその一つです。
痩せることによって、体に必要な栄養が取れず、貧血や疲れやすくなるなど、日常生活に支障を来すようになります。
障害からの回復
回復に向けて、精神科を受診するのも一つですが、現状では摂食障害に対しての特効薬はありません。
ストレスを緩和させるものはありますが、体がふらつく等の副作用が伴います。
他の障害と根本的に違うのは、本人が「治りたい!!」という強い意思を持つことや体型・食事に対する認識を変えないと回復が難しいということです。
特に過食症に関しては、スーパー・コンビニや100円均一の店舗までも、多くの食品が陳列され、手軽に買うことが出来てしまいます。
対策としては、食べる分だけ買う・お金は最小限しか持たない、クレジットカードを持たない等ありますが、体型・食事に対する思考を変えない限り、「買いたい物を買う事が出来ない」というストレスが溜まり、ストレスの吐け口として過食行動が繰り返されることになります。
そうやって我慢とストレス解消が繰り返されて、なかなか回復が遅れてしまうのです。
それゆえ回復までに何十年かかる方もいます。すぐには回復が難しいから障害なのです。
長い目で自分と向き合って「長い人生だから、ゆるゆるでいいので、少しずつ努力してみよう♪」と思って、「今日はチョコレート買おうと思っていたけど、買わなくて済んだ!私エライ!」と自分を褒めてあげることです。
実際、自分で自分の頭をポンポンしたり、ぎゅーっと自分を抱きしめてあげることで、オキシトシンが分泌されてリラックスすることが出来るそうです。
障害から回復した方から聴いたお話では、当時お付き合いしていた彼氏から「太っていてもやせていても、君は君だよ♪」と言われて、スーッと体が浄化された感覚がして、その日からスパッと回復したそうです。そのことがあり、結婚を決めて現在の旦那さんだそうです。お幸せに~♡
「治りたい!!」
「今の状態から抜け出したい!!」
と少しでも思えたなら、
素晴らしい第一歩です!
回復したいと思ったら、まずは…
次のような取り組みをしてみましょう。
どうして摂食障害になったのだろう?
→ダイエットがきっかけ?、ストレス解消だったかな?
体型が気になる?
→散歩から始めてみようかな♪
食べるのが怖い?
→「食べることは生きること」だよ。食べ物は元気をくれる有り難いものだよ。
他人からの目線が気になる?
→誰からの?そんなにみんな見てないかも~。
ストレスがある状態だから?
→これを機会に新しい趣味を始めてみようかな。音楽フェスに行ってみようかな♪
自分に自信が無いから?
→誰でも最初は持ってないよね☆
完璧な人なんていません。
私は、以前は出来ない自分にイライラすることが多かったのですが、
最近は「まっ、いいか♪」
と思えるようになってきました。
リワークスクール カラフル・金沢での取り組み
リワークスクールでは、毎月、摂食障害の当事者の方の茶話会、摂食障害の方のご家族の茶話会を開催しています。
安心・安全な場で、悩みや思いをお話するこで、回復への糸口が見つかったり、同じ思いを持つ方とのつながりを持つことが出来ます。
「治りたい!」と思っているけど大丈夫かな?とお悩みの方、摂食障害で悩んでいる家族と共に回復へ少しでも一緒に歩み始めたいと思われる方、ちょっと話を聞いてみたいな♪と思われた方は、リワークスクール(金沢市油車41番地、新竪町商店街の天狗中田本店前の道路を挟んで向かい側のビルです。1階は「ゆしゃ」という放課後等デイサービスの事業所が入っています。エレベーター上がって会場は3階になります)にお問い合わせ下さいね。