広汎性発達障害を持つ男性の講演会に参加しました。
大学卒業後、人の役に立ちたいと希望を胸に福祉業界に就職するも、次第に心身共に疲弊し、“うつ病”と診断されました。転職するもトライアル期間内に退職を余儀なくされました。また転職、転職・・・。
別の医師にかかったところ、「発達障害の疑いがある」とのことでテストを受けました。その結果、広汎性発達障害の診断がなされ、現在は障害者枠で働かれているとのことです。
社会に出ると障害は
大学卒業までは、個性と認められていたものが、社会に出た途端に異端とみなされる。
本人は普通・常識と思っていたものが、世間一般では“非常識”と捉えられ、否定される。
何故自分がおかしいのか、何が間違っているのか、何が原因なのかが分からない。
“生きづらい”状況に陥ってしまう。
“生きづらい”とは、生活に支障が出る状況のこと。生きていて、こんなに辛いことはありません。
生きづらさを解消するために
ここカラフル・金沢では、人との関わり方で、自分も周りも楽で生きやすくなる為にはどうしたらいいのかを、学校のように一辺倒に教えることはなく、みんなと一緒に考え、気づきを得ることを大切にしています。
”生きづらさ”を解消していく上で大切なことは、周囲の理解・支援は必要です。ただそれよりも大切なことは本人が何らの支障なく生活するために自分なりに工夫をしたり、気づきを得ることだと考えています。
さらに、お互いに認め合い、尊重することが実感できる環境が整った場にいることで、“生きづらさ”を感じること無く、イキイキと自分らしく生活していくことが出来るのではないでしょうか。
生きやすくするために工夫や気づきを得る方法
工夫や気づきを得る方法が3つあります。
一つ目 本
本屋さんの発達障害の専門書のコーナーがあるので、タイトルを見て自分がピンときたものを何冊か手に取り、パラパラと読んでみて自分の症状としっくりくるものを読んでみて下さい。
テレビやインターネットで知った情報だけではなく、お医者さんや当事者の方、支援する方からみた対処方法を知る事で、たくさんの気づきを得ることが出来ます。
または、ネットで検索してみて、書評を読んで、読んでみたいな~と思ったものや、図書館で探してみてもいいですね。
二つ目 同じ障害を持つ方から話を聞く
インターネットや公民館のチラシ等で同じ障害を持つ方のサークルや掲示板を探してみて下さい。
同じ障害を持つ者同士で、自分の悩みを直接話すことで、生きづらさを軽減し、何かアドバイスをもらえるかもしれません。
ネットワークができることで安心にもつながります。
三つ目 自分を見つめ直す
時間がある時、20分~30分程、目を閉じて自分の呼吸、心臓の鼓動に耳を澄ませてみてください。
その間、頭の中に”嫌なこと・忘れたいこと”がたくさん思い浮かんできますが、次第に無心になって
「今、自分がどのような状態なのか?」を俯瞰してみることができます。
先ずは、自分から勇気ある一歩を踏み出して見ませんか?
大丈夫!頑張る貴方を誰かが必ず見ていますよ!